Microsoft Office系の書類を印刷したい!
というお客様へ
特に注意をしていただきたい問題点
Office系のソフトにはCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)という印刷インキで色分け・着色するという概念が無く、RGBという色空間のみに対応しています。これは「光の三原色」と呼ばれるものに近く、印刷インキでこれらの色を全て表現するのは不可能です。
右記図はWordの色選択時に「その他」を選ぶと現れるカラー選択チャートです。上がRGB(モニタではこのように表示されています)、下がCMYK(印刷インキで表現可能な色)となります。
ご覧のように、モニタでは鮮やかに見えていた色も、印刷をすると濁ってしまいます。
これから紹介するPDFの作成は最終のPDFデータもRGB色領域で生成されるため、Office系の書類と同様にモニタでは鮮やかに見えるPDFも印刷時には若干濁ってしまうことを予めご了承ください。
■ただし…
コストはかかってしまいますが、生成頂いたPDF、またはOffice系のデータを弊社にてAdobe Illustratorのデータに変換し、CMYK色領域で着色し直すことで、濁りを若干修正することも可能です。また、アバナス(大日本SCREEN社)という専用色置換システムを用いて簡易的に適正なCMYKに置き換えるサービスも行っております。
担当営業におたずね下さい。
- これらのサービスはデータ作成事故も起こりやすく特殊なため、確認の校正を必要とします。お急ぎの印刷依頼の場合は、注意が必要です。
■色空間に関する詳しい内容は フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
RGBカラー
CMYKカラー
エクセルやパワーポイントなどでは、PDFに変換した際に「セル・テキストボックスに入力した文字が隠れてしまう」場合がございます。この問題点を解消するのは容易ではないため、PDFを生成した際に、しっかりとご確認ください。もし、隠れてしまうようであれば、元データ(エクセル・パワーポイント)にもどってセルの幅・高さを広げる、文字を小さくするなどの加工をし、再度、PDFを生成する必要があります。
細線(細い線)を使ったデータを貼り込んである場合に、その貼り込みデータを縮小すると、皆様がお手持ちのプリンタと印刷したものとでは線の表現が著しく変わる場合があります。
Office系アプリケーションでもPDFでも言えることですが、一般のOAプリンタでは、細すぎる線は、ある程度の太さに置き換えてプリント出力されます。印刷では、細線は細線としてシビアに製版されるため、例えば、0.01mmの線が使われたエクセル図表を50%縮小で張り込んだ場合、単純に0.005mmになります。
事故として起こりうるのは、お手持ちのプリンタでは、この0.005mmの線を限界線と判断し0.01mmに置き換えて出力していて、このプリンタ出力で確認後、いざ印刷を発注したら「プリンタで見ていたものより細く印刷されてしまった!」というケースです。
本ページ最終の「注意事項」でもありますが、細線の使用には注意が必要です。
Office系のデータをオフセット印刷しようとした際、お客様がそのデータを作成された環境と、弊社のプリプレス(製版前の加工工程)の環境を100%同じにしない限り、本当に適切なデータはできません。OSのバージョン、アプリケーションソフトのバージョン、書体のバージョンなど数々の問題点が上げられるからです。
それら問題をひとつひとつクリアーし、なるべくお客様に適正な製品をお届けできるよう、サービスの向上を図っております。
PDF入稿は、環境によって左右されてしまうOffice系データを、「環境によって左右されないよう固定する手段」です。印刷事故の原因・要素を減らし、適正な製品実現の方法のひとつとしてご理解ください。
▼以下より、印刷が可能なPDFの生成方法を紹介しますので、ご参考下さい。
■注意
Windows VistaモデルをXPにバージョンダウンしてお使いになっている環境で「〜」という文字を含む書類をPDFにした際、「〜」が「・」に置き換わってしまう事故がありました。このような環境下でPDFを作成された際には、十分文字校正を行うように心がけて下さい。
PrimoPDFで書き出す方法Step01. PrimoPDFをインストールします。PrimoPDF(プリモPDF)とは、米国のactivePDF社がフリーでダウンロード提供しているPDF変換ソフトです。 Step02. PDFに書き出すデータを、制作したOfficeソフトで開き、「ファイル」メニューの中の「印刷」をクリックします。Step03. 「プリンタ名」から「PrimoPDF」を選択し、OKをクリックしますStep04. 立ち上がったパネルの中から「印刷」を選び、保存先を指定してPDFの作成をします。 |
クセロPDFで書き出す方法Step01. クセロPDFをインストールをします。クセロPDFは株式会社クセロ様が無料で配布しているPDF変換ソフトウェアです Step02. PDFに書き出すデータを、制作したOfficeソフトで開き、「ファイル」メニューの中の「印刷」をクリックします。Step03. 「プリンタ名」から「クセロPDF」を選択し、「プロパティ」をクリックします。Step04. 「標準」タブの「解像度」を600dpiに設定します。Step05. 「PDF設定」タブに移動し、PDF設定のジョブオプションを「画質優先」に設定しOKをクリックして、プロパティを閉じます。(画質優先を選択すると、自動的にフォントが埋め込まれます) Step06. 「OKをクリックし、PDFを書き出します。 |
瞬間PDFで書き出す方法法Step01. 「瞬間PDF」をダウンロードし、インストールします。瞬間PDFは株式会社クセロ様が配布している無料のPDF変換ソフトウェアです Step02. 瞬間PDFのアイコンをクリックし瞬間PDFを起動します。Step03. 「作成」タブの「ファイル選択」をクリックし、入稿データを「対象ファイル」リストに追加します。Step04. 「設定」の中の「印刷設定」をクリックします。Step05. 「標準」タブの中の「解像度」を600dpiに設定します。Step06. 「PDF設定」タブの中のPDF設定のジョブオプションを「画質優先」に設定し、OKをクリックします。Step06. 「実行」をクリックし、PDFを書き出します。 |
Adobe Acrobatで書き出す方法Step01. AcrobatのインストールMicrosoft Wordでは、PDF Maker 5.0でPDFを作成するのが簡単です。アドビの製品版のAcrobatをインストールすると、Wordのメニューに組み込まれます。 Step02. Distillerアプリケーションの設定をしましょうWordでPDFを作成するには、ボタン1つで作成できますが、オフセット印刷するファイルにするにはいくつかの設定が必要になってきます。
Step03. Distillerドライバの設定をしましょう引き続き、今度は「Acrobat Distiller」プリンタドライバの設定を行いましょう。
以上でAcrobat Distillerプリンタードライバーのプロパティ設定は完了です。 Step04. PDFを書き出しましょう
Step05. PDFを確認してみましょうPDFファイルのチェックとして重要なポイントはフォントと画像です。 フォントのチェック 画像のチェック
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注意事項 |